仕事を続けることがつらいとき、休職は治療と回復のための選択肢になります。当院では、休職が必要かどうかの評価から、休職中の治療、復職準備、復職後の再発予防まで、状態に応じて継続的に支援します。
安全を保てないほどつらい場合
「死にたい」という気持ちが強い、自傷・他害のおそれがある、過量服薬をしたなど緊急性がある場合は、通常の予約を待たず119番または最寄りの救急医療機関へご相談ください。
休職を検討する目安
- 朝起きられない、出勤できない日が増えている
- ミスや判断の遅れが増え、安全に仕事を続けることが難しい
- 仕事を考えると、強い不安、動悸、吐き気、涙などが出る
- 休日も疲労が回復せず、家事や身の回りのことにも支障がある
- 飲酒や睡眠薬の量が増えている
- 職場での調整を試しても不調が悪化している
休職の必要性は、診断名だけでなく、症状の強さ、通勤・勤務の安全性、生活への影響、職場で可能な調整などを総合して判断します。限界になるまで待たず、早めにご相談ください。
当院での支援の流れ
- 現在の状態を評価:症状、仕事への影響、睡眠、生活、職場環境、身体の状態などを確認します。
- 休職・業務調整を検討:休養が必要か、勤務時間や業務内容の調整が可能かを一緒に考えます。
- 治療と回復:休養、生活リズムの立て直し、心理的支援、必要に応じた薬物療法を行います。
- 復職準備:生活リズム、体力、集中力、通勤や作業の持続性を段階的に確認します。
- 職場との調整:会社の制度や産業医等の意見を踏まえ、復帰時期と必要な配慮を検討します。
- 復職後のフォロー:症状や疲労の変化を確認し、再発を防ぐための調整を続けます。
休職中の回復段階
まずは休養を優先する時期
休職直後は、睡眠や食事を確保し、心身の負荷を減らすことを優先します。焦って資格取得や転職活動などを始めず、回復に必要な休養をとります。
生活を整える時期
症状が落ち着いてきたら、起床・就寝時刻、食事、散歩や家事など、日中の活動を少しずつ整えます。調子のよい日に無理をして、翌日以降に寝込む状態を繰り返していないかも確認します。
復職に向けて負荷を試す時期
通勤時間に合わせた起床、図書館等への外出、読み書きやパソコン作業などを試し、平日に一定の活動を続けられるか確認します。必要に応じて、リワークなど外部の復職支援をご案内します。
復職を考える目安
- 出勤時刻に合わせて安定して起床できる
- 日中に起きて過ごし、外出や軽い作業を継続できる
- 集中力・判断力が戻り、疲れても翌日までに回復できる
- 仕事のストレス要因と、再発時の対処方法を整理できている
- 服薬や通院を続けながら勤務する見通しが立っている
- 会社の復職手続き、面談、必要書類を確認している
「完全に不安がなくなったか」だけでなく、勤務に近い生活を無理なく続けられるかを確認します。復職を急ぎすぎても、準備だけを長引かせてもよいとは限りません。診察で経過を確認しながら時期を検討します。
主治医と勤務先の役割
主治医は、診療経過に基づき休養の必要性や復職に関する医学的意見を示します。休職の承認、復職の最終決定、配置・勤務時間・業務内容などの就業上の措置は、勤務先が就業規則や産業医等の意見を踏まえて判断します。
勤務先との情報共有が必要な場合は、目的と共有範囲を確認し、ご本人の同意を得たうえで行います。産業医や人事担当者から指定された書式がある場合は、診察時にお持ちください。
診断書・各種書類
- 休職・療養を必要とする診断書
- 復職に関する診断書・意見書
- 傷病手当金支給申請書の療養担当者記入欄
- 勤務先指定の書式
書類は診察内容と診療記録に基づいて作成します。希望する病名・期間・配慮事項を必ず記載できるものではなく、即日発行できない場合があります。料金、作成期間、持ち物は「診断書・各種書類」をご確認ください。
初診時に役立つもの
- 症状の始まり、欠勤・遅刻、仕事への影響をまとめたメモ
- 仕事内容、勤務時間、異動・業務量の変化
- 会社の休職・復職規程、指定書式
- 産業医・保健師との面談記録や紹介状
- お薬手帳、健診結果、過去の診療・検査結果