こんにちは
当院では受診者の方の利便性を向上させるべく国のいうDXに引き続き、可及的に、取り組んでいます。
賛否あるマイナ保険証の話題が続いていますが、一応対応できています。カードリーダーもまだ壊れていません。
ご存じかもしれませんが受診にはマイナ保険証でも現行の保険証でも資格確認証でもできます。マイナ保険証でなくても大丈夫なので実はあんまり心配する必要はありません。特にしないといけないこともないので過敏に反応する必要もないのですが、誘導の仕方は良くなかったかな。
DXで便利になっているか
で便利になったかというと今のところそこまででもないです。何より電子カルテが追い付いていないのでお上の言うとおりに導入しても使えない部分がまだありますし、カルテの改修にまだ時間がかかりそうです。
当院エムスリーデジカルさんなのでまだましですね。クラウド型のカルテなのでとりあえず待っているだけでよいです。LINEのアップデートみたいなものですね。据え置き型だとインストール作業が発生するので時間も費用もかかりますし、回収のタイミングって5年一度くらいの見込みで動くと改修のタイミングはいつか、という話になりますし、こうもたびたび機能を追加されると追い付かないのでは、と思います。
それとこの手のものの利便性ってどれだけ普及しているかにもよるので対応できていない機関が多いとデータが反映されず対応可能な機関での参照も一定期間できないとことにもなります。。普及に便利さにもまだかかりそうです。
電子処方箋というもの
医療機関にはマイナ保険証対応に加えて電子処方箋にも対応するよう御触れがでています。医師が発行する処方内容のデータを薬局、外部医療機関で共有できるようになるものです。厚労省によるとこれによって「今回処方・調剤する薬と飲み合わせの悪い薬を服用していないかなど確認できるようになり、薬剤情報にもとづいた医療を受けられる」とのことです。表向きは。でもこれだけならお薬手帳見ればよいと思います。しかも処方箋控えを患者さんに渡すので結局処方箋出すのと印刷コストは変わりません。手間が増えるだけです。ついでに「(※)調剤を受けるためには、マイナンバーカード 又は 資格確認書/健康保険証・引換番号が必要です。」
とこのように厚労省のHPに乗っている国民向けの説明には突っ込みどころ満載ですが、ちゃんと有用な面もあります。個人的に威力を発揮すると思うのはオンライン診療においてです。
オンライン診療と電子処方せん
オンライン診療で処方箋を発行した場合、処方箋に判子を押して基本的には当人に郵送する必要があります。薬局によってはFAXで対応してくれますが、結局原本は郵送しないといけません。この時に電子処方箋であればマイナンバーカードなどがあれば処方箋の原本の必要なく近くの薬局で受け取れます。こちらも控えをPDFなどで送ればよいだけなので郵送する手間もかかりません。なのでオンライン診療との相性が非常に良いのですが、この点はあまり書かれません。オンライン診療については慎重な立場をとっているからでしょうか。(自分としてもオンライン診療は慎重にやるべきと思いますが)
電子資格確認
用法を選べば便利な電子処方箋ですが、導入するのにシステムの改修の他にもう一つ必要になります。医師としての資格を確認する方法です。HPKIカードというものでして、それを処方時に読み取り電子処方せんを発行する形になります。
資格確認のための資格確認のための資格確認・・・
外部の機関に申請して取得する形です。マイナポータルからやれるというのでやってみまています。現在3か月待ちとかのようです。申請できるのはいいんですがへ。
マイナポータルに入るのにマイナンバーカードを読み込み(1回目)、申請書に資格確認の免許(医師免許)をスキャンして1MB以下に調整してアップロードして、本人確認のための書類!?(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど)をスキャンして1MBに調整してアップロードして、顔写真をとって1MBに調整してアップロードして、住所などを書き込んで。
電子申請に”ー”が環境依存文字だから使えないらしく、住所を”東京都中央区日本橋人形町2-6-7 SIL人形町7階”といれるとエラーがでるのをさんざん試してなんとかして。半角数字が使えないから全角にして。
全部掛けたら送信のためにマイナンバーカードを読み込んで(2回目)、マイナンバーカードの電子資格証明の番号を入力して送信。
医師としての資格確認証のために何度資格確認すればいいのか・・とか。というかマイナンバーカードの資格証明があるならそれでいいんじゃないかとか・・・。DXとはいったい・・・。
なんか悔しいので本人確認書類を保険証にしようとしたけどダメでしたね。
そんで2日後に申請書類不備で差し戻しと。差し戻し理由は記載ないので何が問題なのかわからず。
早く導入するように勧告する割にはあんまりじゃないかと。