うつ病のこと1|人形町駅前こころのクリニック|人形町駅 の精神科・心療内科

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うつ病のこと1|人形町駅前こころのクリニック|人形町駅 の精神科・心療内科

会社や学校、職場でお悩みを抱えている方

こんにちは

今日はうつ病についてまとめておこうと思います。長いので何回かに分けて書いてゆきます。

うつ病とかの定義の話

うつ病とはだいたい落ち込んだ気分や悲しみが続き、喜びの感情や物事に興味が持てなくなるなどの状態がしばらく続くことをいいます。なんかふわっとしていて申し訳ありません。脳の機能の障害が想定されていますが、実態として脳のどこが悪い、とわかっていないのできちんと書けないのです。

うつ病といってもいろいろな定義があり、専門家でも文脈を把握しないと何を指しているのか正確にはわからなかったりします。なので正確に話したいときにはICDというWHOが使っている定義やアメリカの精神医学会が使っているDSMを採用して、”うつ病エピソード”といったり、大うつ病性障害といったりします。

うつ病はうつ状態や適応障害ともちょっと違います。精神医学の診断は症状-頭痛、吐き気、不眠などのほかに過剰な不安、過剰な確認行為、理解の難しい話の内容、多弁、無動などある程度客観的に把握できるもの―を集めて症候群(状態ともいいます)として、それが種類的、時間経過的にあつまり診断名となります。難しい言い回しですが、診断名の中に症候群/状態がありその中に症状があるイメージです。うつ病でいうと「うつ病→抑うつ状態→抑うつ気分、不眠など」です。なのでうつ病も適応障害も抑うつ状態を呈しますし、適応障害は原因(ストレス源)から離れたりが解決したりすると抑うつ状態が改善するものをいいますし、それでも治らないもしくは数か月抑うつ状態が続くものをうつ病(うつ病エピソード;ICD)といいます。ややこしいですね。

うつ病統計学

うつ病はどれくらいの人がかかってどんな人がなるかなどを、統計的にみたもの、いわゆる疫学というやつですね。ちょっと淡々となります。

21世紀にはいって世界的にう増えているようです。2018年での推定では世界で3億人くらいうつ病の人がいるんじゃないかと言われているようです。収入の高い国の人が多く診断され治療を受けているようですが、一生涯にうつ病と診断される人の割合は国や文化にかかわらず似通った数値(10%くらい)だそうです。

うつ病での抑うつ状態はだいたいの人が8か月くらいで治まりますが、治療を受けると3か月で50%、1年で75%の人が治ります。ただし治療を受けても受けなくても20%の人が2年たっても治らないようです。そして80%の人が再発を経験しています。

20代中盤で発症することが多く、女性は男性の2倍なりやすいといわれています。これは女性の心理的、社会的、職業的要因が強いと言われていますが以前書いた産後うつ病のように生物学的な差異にもよるようです。

うつ病の原因と思われるものはいろいろありますが、それぞれ影響しあっているようです。

 

と、淡々と描きましたが、振り返ると職業的な要因などがあれば適応障害なんじゃないかな、などと思ったりして結局うつ病の統計って抑うつ状態の統計なのでは、と思います。一応双極性障害(抑うつ状態とそう状態;元気のありすぎる状態を繰り返す)のものと区別されているようなのでうつ病でよいようです。

 

今日のところはここまでで。