雨の日の不定愁訴と漢方薬|人形町駅前こころのクリニック|人形町駅 の精神科・心療内科

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雨の日の不定愁訴と漢方薬|人形町駅前こころのクリニック|人形町駅 の精神科・心療内科

人形町から徒歩1分。土曜も診療しており通院しやすいクリニック

こんにちは

精神で診療をしていると時に雨の日や梅雨時などに頭痛やらめまいやらだるさを訴える方がいます。直前にいやなことがあったり、上司に圧をかけられたりと心因(こころあたり、原因)があったりするんですが、中にはそういうのがない人がいます。内科とかに受診すると検査で異常がないので不定愁訴だから精神科で相談してください、と言われるわけです。でも心因もあまりないので精神科でもなんなのかよくわからずお互い困ったりしています。

教科書にない

医学の教科書的にもこれに該当するものがない、というかやはり心理的要因が原因で精神科コンサルト(精神科を紹介する)と書いてあります。精神科の教科書とかだと転換性障害などとなって心理的葛藤が・・云々とかになります。でも葛藤どころか心因が特定できないのですが。そんな状況なので、心因は抑圧されて(無意識に抑え込んで)いるので心理療法(カウンセリング、精神分析療法など)をと言われますが、時間がかかるので本人はまだ頭が痛いわけです。あるいは、SSRI(抗うつ薬の1種)など処方されたりして薬が増えたりします。

困ったのでいろいろ調べていくと、最近気象病という概念があるようです。気圧や気温の変化が影響するようですが原因はまだ不明とのこと。耳マッサージと運動が良いようです。うん今一歩。

漢方にあった

これ以上ないか、というところで漢方医学にも説明しうる理論があるようです。その名も水毒(すいどく)。水を大量に飲んで失神、最悪の場合死に至ることを水中毒(みずちゅうどく)といいますが、ちょっと違います。漢方では水や血やエネルギーなどが順調に体をめぐることが健康であるということで、そのめぐるものにはを気・血・水(き・けつ・すい)があります。ざっくりいうと、気は気功の気、血は血液と同じ、水は細胞間液、関節液など血液ではない水分のことをさすようです。そのなかの水が体のどこかで滞ることを水毒といいます。お腹で滞れば吐き気になりますし、頭で滞れば頭痛やめまいといった症状になると説明されます。それに対応する漢方薬も数多くあります。

これをみると実は昔からある症状のようですね。漢方も層が厚い。

詳しい使い分けは省きますが、経験上、雨の日とかで頭が痛い人に五苓散、苓桂朮甘湯、六君子湯など対処すると症状が和らぐことが多いです。あと耳マッサージも勧めます。

などとクラシエの人に半夏白朮天麻湯をすすめてもらったので考えていたりしました。