オメガ3を「夕方」に摂ると睡眠は変わる?|人形町駅前こころのクリニック|人形町駅 の精神科・心療内科

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オメガ3を「夕方」に摂ると睡眠は変わる?|人形町駅前こころのクリニック|人形町駅 の精神科・心療内科

 こんにちは、今回は前回の睡眠と炎症のところで話したオメガ3と睡眠との関係についてもう少し話そうと思います。

脂肪酸のバランスが眠りの質を左右するかも

 睡眠はただの“疲れの結果”ではなく、より複雑なメカニズムで起きている状態といわれるようになってきています。依然として睡眠はなんなのか?という問いには答えが出ていませんが、生体内の種々の物質が影響して起こる”睡眠という状態”があって、普段とは違う特殊なことをしている、というのはわかってきています。

 そういう状況で、炎症や脂肪酸のバランス、そして概日リズム(体内時計)の調整が睡眠の質に大きく関わっていることが分かってきていて、特に、オメガ3脂肪酸(EPA・DHAなど)をいつ摂るか、そしてオメガ6や飽和脂肪酸との比率が、睡眠の深さや起床のしやすさに影響している可能性が指摘されています。

オメガ3は「夜に効くのか?」

 オメガ3脂肪酸はオメガ3脂肪酸(n-3系脂肪酸)は、体内でほとんど作ることができない 必須脂肪酸 の一つです抗炎症作用を持ち、脳では神経細胞の膜や視床下部にも働きかけます。代表的なものにはEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)、ALA(α-リノレン酸)などがあります。EPA・DHAは主に青魚、ALAはアマニ油などに多く含まれます。EPAは炎症系サイトカインの抑制、DHAは細胞膜の材料などに使われ、ALAは体内でEPAやDHAに変化する物質です。

 ところで、体内時計の機能をつかさどるタンパクのなかでPER2というものがあります。これは体温や睡眠、気分の安定、脂肪酸代謝などに関与しているものです。そのPER2ですが、マウスでの実験で分解される速度が睡眠の周期の速さに関係することがいわれていて、加えて、飽和脂肪酸により分解が遅れ睡眠相後退不飽和脂肪酸により分解が早まり睡眠相前進、という変化が起こることが分かっています。

 つまり、不飽和脂肪酸を夜に取ることで睡眠の周期が早まる→早寝早起きになる可能性があります。

 ついでに、不飽和脂肪酸のなかでもEPAとアラキドン酸(オメガ6脂肪酸;炎症性サイトカインを引き起こしたりする)との比が大きいほどPER2の振幅が保たれる、睡眠のメリハリがつく、という報告も出ています。つまり不飽和脂肪酸のなかでもEPAをより多くとったほうが良いということですね。

脂肪酸の「比率」がより重要

単にオメガ3量を増やすだけでは効果が十分ではありません。オメガ6脂肪酸(リノール酸)や飽和脂肪酸が多い食生活では、オメガ3の働きが十分に発揮されません。

特に EPA/AA比(EPA÷アラキドン酸) は炎症の指標として研究されており、この比率が低いほど、倦怠感・眠気・過眠傾向が報告されています。さっきと逆ですね。

脂肪酸 主な影響 睡眠との関連
オメガ3(EPA/DHA) 抗炎症・膜流動性 深睡眠の安定【示唆】
オメガ6(AA) 炎症性サイトカイン↑ 中途覚醒・眠気
飽和脂肪酸(SFA) 概日リズム低下 浅い睡眠・日中の眠気

夕方にオメガ3を摂ることは“1日の炎症反応の締めくくり”として機能する可能性があり、特に高脂肪食・ストレスの多い生活では試してみる価値があります。

 ポイント

  • 睡眠を気にするなら摂取タイミングは 夕食時

  • EPA 1,000〜1,500mg/日(EPA比60%以上) が研究で多く使用

  • 揚げ物・加工食品(オメガ6・飽和脂肪酸)との同時摂取は避ける

 

イブニングドリンク

 そのほかPER2周りで関係する栄養素にはほかにトリプトファン(アミノ酸)、マグネシウムなどがあります。それらをひっくるめて夜飲むドリンクのレシピを書いておきます。

 オメガ3+カカオポリフェノールドリンク

材料 ポイント
アマニ油(またはエゴマ油) 小さじ1 ω3(ALA)供給源。夜の脂質代謝を穏やかにする
ココアパウダー(無糖) 小さじ2 カカオポリフェノール+テオブロミンでリラックス
温かい豆乳またはアーモンドミルク 200ml トリプトファン・Mg供給
ハチミツ少量

小さじ1

微糖+吸収促進

 割と手に入りやすい。甘い。

 全部混ぜますが、油が浮くのでミキサーなどで泡状にしたほうが吸収が良いかもしれません。